パルスビューア　が２０２３年度グッドデザイン賞に受賞しました。

グッドデザイン賞の審査委員の評価コメント

不整脈を視覚化するための革新的なパソコン用ソフトウェアである。その背景には、従来の心電波形ではなく、脈波波形をもちいて不整脈を検知できるという医学的な知見に基づき、「日常生活でも個人レベルで活用できる」ようデザインされている点が画期的であり、審査員一同から高い評価を得た。今後の同分野のスタンダードの一つとなるよう、広く社会実装されることが強く期待される。

担当の審査委員　：　重野 貴　朝倉 重徳　石川 善樹　手槌 りか

開発者のコメント

不整脈の検知は心電図からという常識を破り、パルスオキシメータの脈波の信号を取り出して波形処理を行うことで、誰でもわかりやすいグラフ表示が評価していただいてとても嬉しく思います。
心電図測定は医療機器に不慣れな人にはむずかしい面がありますが、パルスオキシメータは現在は誰でも簡単に測定できるメリットがあります。　連続長時間記録も指にはめておくだけなので負担が少ないです。　チェックミーリング（指式パルスオキシメータ）と共にパルスビューアソフトの普及によって、安心して日常生活を送る事ができ、異常を検知することで皆さまの長寿につながればと考えます。

開発のきっかけ

ホルター心電計の解析レポートではおなじみのローレンツプロットのグラフは心電波形から計算されたデータに基づき作成されますが、パルスオキシメータから出力された脈波の信号を計算してグラフ化をしてみたら、十分不整脈の検出に使えることを見出しました。　また動いている時は測定ができず、できたとしてもノイズの多い波形ではデータ処理がうまくいきません。　そこでチェックミーリングに内蔵されたモーションセンサーの信号検知により、ノイズ部分をカットすることで、より鮮明なグラフを得ることができました。

患者様にはとても簡単に測定ができ、負担が少ないことが確認できました。　コロナ禍においてパルスオキシメータの測定が普通に行われるので、抵抗感もなく安定して良いデータが得られます。

今後の展望

医科の領域では、患者さまの外来診療で、待合室で待っている間に測定をしていただくと、数分間の測定で脈拍数、血中酸素飽和度、心拍変動とともに不整脈の出現を目視化でき、特に新患の方への効率的な診療に役立つと考えます。

歯科の領域では、治療中のバイタルチェックをしながら、患者さまが痛いときにリングを装着した指を動かした動作を検知し、痛みを画像と音で伝えることができます。

一般個人の方には専門知識がなくても不整脈の発見にお使いいただけると考えます。　また睡眠中の無呼吸の出現を測定でき、あらかじめ設定した数値を逸脱した時に離れたご家族の携帯電話におしらせメールを送ることができます。（クラウド連携の場合）

入浴中の突然死を未然に防ぐことも可能になります。

無病測採クラウドと連携することにより、専門知識を持つ有識者が波形解析を行い、正しい不整脈をチェックすることができます。（有料）